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くまのミュウ

私の名前は「ミュウ」myukao.JPG
お母さんがつけてくれました。
ミュールーズコレクションからとったんですって。
私のカラダに使われている生地の名前です。
お母さんはいつも生地から名前を取ります。
一番上のお兄さんは「リバティ」
二番目のお姉さんは「モリス」(男の子の名前みたい)
そして、私は「ミュウ」。
だって、ミュールーズは長いって。
12月23日に生まれました。
お母さんが二日間寝ずに作ってくれたの。
目を入れてもらって、初めてお母さんの顔を見ることができました。
そばには眠そうなヒカルもいました。
私はお母さんと会えて嬉しかった。
でもお母さんはこう言いました。

「ミュウはね、違うお母さんのところに行くのよ。」

違うところって?
私は不安になりました。
このおうちには、リバティ兄さんもモリス姉さんも、最初に私を抱っこしてくれたヒカルもいるのに。
私は悲しくて、涙が出てきました。
優しいマミちゃんが、私の涙をきれいなハンカチでそっと拭いてくれました。

「泣かないで。ミュウには新しいきょうだいがいるんだって。」

新しい兄弟?

「男の子の赤ちゃんで、エイちゃんっていうのよ。ほらこれが写真。」

マミちゃんは、眠っているエイちゃんの写真を見せてくれました。
そばには猫がいました。

朝起きると、私はお父さんに写真を撮ってもらいました。bear3s.JPG

「なかなか美人だね。きっと喜んでもらえるよ。・・でもちょっと鼻が曲がってるぞ。
うちの家系かな。」

お父さんはそういって笑いました。
そういえばお兄さんのリバティも、libertyhana.JPGお姉さんのモリスも鼻が曲がっています。morishana.JPG
お母さんが言いました。

「まだ生まれたばかりなのに、首にしわがよってる・・・」

そういって私の顔をいじっていました。
ほっぺたを押したり、首を曲げたり。
私は痛くて痛くて、泣きそうになりました。

今日一日、14歳のアラタ兄と12歳のミチル兄、9歳のヒカル兄と5歳のマミちゃんが遊んでくれました。
17歳のマサキ兄は、私を振り回したり、投げ飛ばしたりして面白がっています。myujiko.JPG
マミちゃんが怒って私を取り返してくれました。

「マサキ兄、ひどい!」

「だってこいつ、赤ちゃんと猫が居るところに行くんだぜ。
ぜったいここよりひどい目にあうんだから、今から鍛えておかないといけねえだろ。」

ここよりひどいところって?
マサキ兄よりひどいの?あかちゃんって。
猫は私を引っかくのかしら。
どうしよう。
私のきれいなカラダがやぶれちゃうの?myumimilase.JPG
新しいお母さんは私を助けてくれるのかしら。
そう思うと不安で不安で、私はマミちゃんにギュっとしがみつきました。
マミちゃんは私の頭をなでてくれました。

いよいよ出発の日。
私はきれいにラッピングされて、大きな袋に入れられました。myurappinng.JPG
お母さんのお手紙と紅茶の木箱と一緒に。

「ミュウ。新しいお母さんが待っているからね。
きっとミュウのことを可愛がってくれるから。
エイちゃんと仲良く暮らしてね。」

みんなにかわりばんこに抱っこされ、私はさよならしました。
不安で悲しくて、寂しい気持ちで袋の中はいっぱいになりました。
トラックの中で、暗い夜もひとりで過ごさなくてはなりません。


「おい、お前、どこまで行くんだ?」

トラックに乗せられると、隣に置いてある同じ袋の中にいる、大きな犬のぬいぐるみが言いました。

「おおさかの・・・お母さんのところ。」

「俺は名古屋さ。小さな子供が3人も居るところへプレゼントだって。」

そのまま真っ暗な夜をトラックの中で過ごしました。
大きな犬のぬいぐるみは、途中で降ろされ、名古屋のおうちに向かいました。
 
「あばよ。お前も用心しろよ。
こどもってやつは・・・」

大きな犬の言葉を最後まで聞き取れないまま、お別れしてしまいました。
代わりに長い髪のかわいい女の子の人形が入れられた袋が乗せられてきました。

「どこまで行くの?」

「あたしは神戸よ。5歳の女の子のクリスマスプレゼントですって。
楽しみなの。きっとあたしを可愛がってくれると思うわ。」

私は優しかったマミちゃんを思い出しました。mamiandmyus.JPG
私もその女の子のお人形と一緒のおうちに行きたいと思いました。
でも私はおおさかでおろされてしまい、別のトラックに乗せられてしまいました。

トラックから降ろされるとき、悲しくって泣きじゃくってしまった私に、女の子のお人形がこういいました。

「きっとやさしい家族だから、心配しないで。
私の前の家族も赤ちゃんと猫ちゃんがいたのよ。
みんな私を可愛がってくれたわ。
そのときのお母さんが作ってくれたお洋服もたくさん持ってきているのよ。
何も心配しないで。
さようなら。」


私は少し元気が出てきました。
あかちゃんってこわくないかも。
ねこちゃんとも仲良くできるかも。
お洋服も作ってくれるの?
そう思うと、新しいお母さんとあかちゃん、ねこちゃんに会うのがちょっとだけ楽しみになりました。
女の子が私に手を振ってくれました。
私もバイバイしました。myuhandlase.JPG
トラックの窓から明るい冬の日差しがさしています。
このまままっすぐずっとずっと行くと、グリーンがいっぱいの白いきれいなお家があります。
そのときはまだ、そこが私の新しいおうちとは知らないまま、お外の景色をただただぼんやりと眺めていました。

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