エプロン
キッチンにたとうとして、いつものようにエプロンをしようとしたら、ひもの部分がすりきれていることに気がつきました。
胸当てエプロンはほとんどしないので、もっぱら前掛けタイプ。
お家にいるときはほとんど前掛けをしています。
濡れた手もこれで拭きますから、私のエプロンはどれもキタナイ。
ハンドメイドといっても、生地を適当にカットして、綾織りのテープをつけただけ、という簡単なものばかり。
すり切れていたエプロンはパネル生地をカットして作ったものです。
ひもに耳の部分の模様を使いたかったから、6パネル分も買った思い出の生地。
繕わないと。
こちらはヴィンテージのコットンリネンクロスに、ティーカップをクロスステッチしたもの。
似たような生地は今も売っているので、作り替えようかな・・と思いつつ、もうこんな簡単なクロスステッチもしなくなった私。
綾織りのテープにチロルリボンを縫いつけて。
私はエプロンコレクターでした。
中学の時からそれはもうたくさん持っていて。
でかければエプロンを買っていたくらい。
どれもデコラティブなものばかりで、今はそんな可愛らしいエプロンドレスのようなものは1枚も持っていませんけど。
お家の中で、普段着代わりにしていましたので、弟の友達に、
「主婦みたい」
と言われていました。
高校の家庭科は割烹着でしたが、それが嫌で自分のお気に入りのエプロンをしていきました。
それが原因かどうかその学期の成績は「2」。
(いいわけですが、料理も家事もひととおりはできたんですよ 笑)
割烹着でないと、授業は受けさせない、という強引さに、購買に買いにいったものの、あまりのダサさに絶句。
お家に帰って、胸元と、袖、裾などにせっせとレースをつけました。
喜び勇んで授業にでたら、当然先生には長いお説教を食らいました(苦笑)
でもそんなことなどちっとも平気だった自分がなぜだか誇らしいのです。
擦り切れて、薄汚れたエプロン。
少しおうちのことをおろそかにしすぎたかも。
子どもが小さい頃は、たくさん作っていたのになあ。
これもお料理にかける時間が減ったという証拠でしょうね。
エプロン、作ろうかな。
ファー・ブルトン
リニューアルというより、サイトのお引っ越しです。
5月あたりから取りかかっているのですが、最初から作り直しなので、結構大変な作業なんです。
でもプレビューで見ると、どんどんお店らしくなっていくのが嬉しくて、毎日せっせと作っていました。
先週辺りから、管理画面の扱い方がわからなくなってギブアップ。
ちっとも前に進めず、当初の予定の6月の私の誕生日にオープンはちょっと厳しくなりました。
今朝帰ってきた夫にそのことを話すと、さっそく画面を見ながら教えてくれました。
これで今夜も少し更新できそうです。
いつもながら夫には感謝です。
開店に備えて、焼き菓子を試作していました。
うちはお菓子屋さんじゃないので、焼き菓子をこれ以上増やすのは私自身、気の進まないことでしたが、オーナーと話して「ファー・ブルトン」を焼きました。
ファーはブルトン語で「粥」の意味です。
フランス語の「farine」(小麦粉)が語源だともいいます。
そのとおり、どろどろの汁のような生地を時間をかけて焼くのですが、これがプリンの出来損ないのようなお菓子。
パンプディングのほうがよっぽど美味しい。
「これは商品にならないね。」
オーナーの言うとおり、均一でない形は、家庭のおやつとしてはいいものの、売るということを思えばNGです。
昨日、引き取ってきました。
子どもたちが遠慮しながら、ファー・ブルトンを遠巻きに見ています。
「食べる?」
「いいの?!売り物じゃないの?」
「いいの。失敗作だから。」
みんな大喜びしてパクついていました。
こどもには見かけとか色とか関係ないようです。
「美味しい!」
「ほんと?」
「うまいよ!」
「そぉー?」
「おれ好き!」
「わたしも!」
「オレも・・・」
「ぼくも。」
今朝夫もつまみました。
「うまいな・・・
でも見た目が悪すぎるよ。webでは難しいだろうな。」
かわいそうなファー・ブルトンは日の目を見ずにお蔵入りとなりました。
ブルターニュの家庭では、我が家の子どもたちと同じように喜んで食べられているおやつなんでしょうね。
ジュイで作ったバッグ
学生の頃、家庭科の成績がさっぱりふるわなかった店主です。
土曜日から、せっせとハンドメイドをしていました。
忙しくて思うようにはかどらず、やっぱり私は下手だわ、要領が悪いのね・・・とぶつぶつ思いながらも楽しくミシンでダダダ。
初めて作ったバッグにしてはまあまあ。
裏地に芯を貼らなかったのはちょっと失敗かな。。。。両面に芯を貼ると、私の家庭用ミシンではちょっと厳しかったのでやめておきました。
ジュイを使って、大きめトートバッグ。
サイドにバテンポケットをつけました。
これかわいいでしょう。
何を入れるかというと、困るかも(笑)
前と後ろは生地が違います。
欲張りました。
中も生地を接いでいます。
私接ぐの好きなんですよ~^^
いろんな表情が出て楽しいでしょう!
作っているときは感じなかったけど、これたくさん荷物が入りそうです。
我ながら驚きでした。
もう一回りちいさく作ってもいいかも。
結構下手で、迷ったけど、これはプレゼント。私にしては冒険でした。
シンプルにリボンだけ。
今なら「4」くらいはとれそうかな。
コラージュ 久しぶり
だらんと疲れ切った体で、ミシンの前に座る・・・
私の机の上にはミシンが出しっぱなし。
空いた狭いスペースでいつも物書きをしています。
お手紙を書こう。
そう思って便箋を探しましたが、あまり長い文章は書けそうもなかったので、カードを選びました。
その封筒が真っ白で、なにか古切手でも貼ろうかな、と思いつくままに貼っていくうちに、
そうだ!スタンプをここに押して・・・・
これも貼ろう・・・いや、これは小さく切り取った方がいいかな・・・・
こっちはこれを貼ってみよう・・・いえいえ、おおきなスタンプがいいかも・・・
とあれこれ並べたり貼ったりするうちに、すっかり机周りはスタンプに色鉛筆に端切れに包装紙などがあふれだしてしまいました。
私の家庭科の成績は中学と高校でほとんどが「2」。
それもかぎりなく「1」に近い「2」。
なにかと一手間加えることが好きな私は、余計なことをしてたいてい先生に嫌われ、
「Uさん(私の旧姓)、こんなこと、先生やってっていった?
いまはこれとこれをする時間でしょ!」
若いヒステリックな先生に叱られること3年間(中学のときです)。
その「余計なこと」のひとつにコラージュがありました。
裁縫の時間にでる端切れを切り貼りしてノートに貼り付けていたのです。
家具だったり、電化製品だったり、家庭科の教科書に出てくる挿絵に色を塗ったり、
端切れや広告を貼り付ける、なんて楽しい時間、怒られても気がつかないほど。
休み時間にすればいいのだけれどね。。。。
でも生地の組み合わせを考えるのは大好きで、柄物もよく合わせたデザイン画などの宿題も提出していました。
でも自分ではいいと思ったフェミニンなお花柄のブラウスに、ストライプのパンタロン(昔ですねー)も、
「どうしてストライプを花柄なんて合わせるの!
柄物には無地でしょ!!」
当然、アシメトリーのスカートもその先生には受け入れられず、
「へんなデザイン!これがいいと本気で思ってる??」
ことごとく私のオリジナル性を否定されました~(あっはっは)
唯一誉められたのは、パジャマの前身頃と後ろ身頃を逆に縫いつけたとき。
「自分でやった証拠ね・・・」
そのときだけ成績は「3」、
あとはオール「2」でした。
そんなことを思い出しながら楽しくコラージュした封筒。
昨日と今日で2枚できました。
私の悪趣味は続きます。。。。
好きなこと 梱包
友達に頼まれて、欧明社に寄ってきました。
そのまま表参道に出かけて、次男とランチ。
ブルガリのお店の下にブラッスリーがあって、楽しそうだったので覗いてみると、めちゃくちゃ高いジャムやらパンやら。
うちのお店のガレットもここで売ると、きっと1個500円くらいするに違いない、などと思いながら奥のカルディに。
友達に頼まれていた塩を見つけ、自分のと一緒に買いました。
今度はこれでうちの焼き菓子も作ってもらおう、などと企みながら家路に急ぎます。
発送が何件かあって慌てて梱包、発送。
ついでに友達にも、カイエやパリの地図、カードに塩をざっと詰めて送る準備。
エコ配は14Lのおおきな袋でとても便利。
東名阪の一部地域でなくて、もっと広がるといいのになー。
今日はプチギフトのための梱包。
喜んでもらえるように、神保町の雑貨屋さんで買った蝶々をアクセントに。
いつもの茶封筒もピーターでおめかし。
切手は大事にとっておいた古切手。
ささやかなことですけど、自分でチープなものをアレンジするのが好きです。
こだわりの巾着
そこで巾着をいくつかの荷物の仕分けに使っています。
昔フランスで買ってきた巾着。
古い時代のリボンを使っています。
印鑑入れに・・・
こちらは日本の古布。
はじめから破れていましたが、一目惚れ。
あまりに高くて、何度もお店に通って決断した思い出の巾着です。
学生の頃に買いました。
今も一番のお気に入り。
こちらも同じお店で買いました。
小梅模様が愛らしい。
数珠入れとして。
珊瑚の色ともぴったり。
イカットです。
バリコーヒーが入っていました。夫のお土産。
携帯入れで愛用。
でも私の友達にはぼろ布にしか見えないみたいで、写真を撮っていると必ず片付けられます(苦笑)
こちらは頂き物。
つるんとした生地に蝶々の刺繍、オーガンジーの生地がとってもフェミニン。
色もピンクの何とも言えない優しい色で、上品です。
そしてこの巾着のこだわりはひもについた小銭・・・
こんな使い方、作り手のこだわりが感じられて、これもまたお気に入りの巾着となりました。
展覧会のチラシは
私はよく美術館に行くのですが、展覧会のパンフには毎回うっとりしてしまいます。
今まではお部屋に飾っていたのですが、それだけではもったいないので、出かけたときにたくさんもらってきて、封筒などを作って納品書入れなどに使うようになりました。
使ってあるのは上質の紙。
絵はもちろん一流の画家の絵ですから、これに勝るものはありません。
エミール・ウングワレー
抽象画だったので、そのまま折って縦型の封筒に。
アボリジニの画家です。
この間出かけたモジリアーニ。
ジャンヌの肖像画が大きすぎて折りにくいので、裏の方を使って横型にしました。
折るところをちょっとずらすとまた違う雰囲気に。
こちらはベラスケス。
まわりの植物画がかわいいけど、思い切ってマルガリータだけをチョイス。
少ないので限定品です(笑)
こちらはピカソ。
赤と青のコントラストが美しい。
むむ・・・・大き過ぎる・・・・
どっちも使いたい・・・けど・・・
さあ、どうする??
dentelliere レース職人 MOF
フランスにはMOFという、フランス優秀職人という国家資格があります。
20分野、180種の職種が対象、生花、パン、大工、水道工事、アクセサリー、織物、楽器、義歯などの製作、スーツ、美容師、レントゲン技師のうような現代の職人も含まれるそうです。
おもしろいですね。
「ふらんす」という白水社から出ている冊子に、今月のMOFの紹介があり、思わず目が釘付けになりました。
それは、dentelliereという「レース職人」です。
レースには詳しくないのですが、表紙を飾るその写真には、あまりに繊細な糸を操る手元が写っていました。
ミシンの糸より細い糸を巧みに交差させ、魔法の手のように操るのです。
紹介されていたdentelliereのエルヴェさんは、この道何十年の人たちが取得する手の技術職のMOFを、たったの4年で取得したとか。
今から13年前、ノルマンディーのバイユーのレース展で、ダンテル・デュシェス(公爵夫人のレース)に出会ったエルヴェさんは、
「魂が揺さぶられるようだった」
とその創造性に驚いたそうです。
フュゾー(fuseau 糸巻き)を交差させ、操る時間は今も変わらず・・・と書いてあったところに、とても衝撃を受けました。
どんなに文化や技術、機械などが発展しても、人が手をかける時間には、古今東西かわることのないロマンが流れているのですね。
無性にハンドメイドがしたくなりました。。。。
トトとタロー
米倉斎加年さんの独特の絵がとてもきれいな絵本です。
お嬢さんであるかのさんは後書きにこう書いています。
「はじめて『多毛留』を手に取ったのは十六歳の時のことでした。
その時から米倉斎加年が、父から尊敬する人になり、米倉斎加年と絵本をつくることが私の夢になりまた・・・・」
父である斎加年さんもこう書いています。
「絵本を娘とつくるのが夢でした。
素敵な父娘だなと思いました。
こんな風に生まれた絵本をぜひ子どもたちに読ませたいと思いました。
ひろいひろい海に、トトという魚がおったげな・・・
ちいさな魚は、すこしおおきな魚に食べられて、
すこしおおきな魚になったげな
食べられたほうがおおきくなっていくさかさまの発想が、こどもたちに不思議がられました。
まだ1年生ですものね。
最後は人に食べられて、人間になったトト。
タローの中にトトが生きてるのが、トトがタロー自身なのか、幻想的な世界が、波の音、風の音とともに広がっていきます。
感想もたくさん聞かれました。
「いろがきれいな魚だった」
「大きすぎて気持ちが悪かった」
「手と足があるのがおかしい」
「あんなにおおきな魚をひとりで食べるなんてすごい」
「顔がこわい」
「すごいおじいさんだった」
「なんで魚が人間になるの」
etc・・・
子どもたちは見たまま、聞いたままに感じたようです。
「命」のつながっていくさまを感じた絵本でした。
ブルターニュ気分、ちょっぴり
フランスでもとりわけ行ってみたいところ、ブルターニュ。
中世の街並みを今も残すこの町は、ケルト人が移り住んだところ。
痩せた土地で小麦粉は育ちにくいため、かわりにそばをつかった郷土料理が多く、私の大好きなガレット(そば粉を使ったクレープ)もこの地方の名産です。
冷涼な土地柄、リンゴも多く生産され、シードルもまたこの地方の特産品となっています。
お酒をほとんど飲めない私でも、シードルだけは昔から大好き。
焼き物では「カンペール焼き」が有名で、よくガレットなどの焼き菓子のティン缶の模様に使われていますので、機会があったら、ぜひ探してみてくださいね。
シードルボウル、という、カフェオレボウルのようなものもあります。
個人的にはグラスで飲んだほうが美味しいんじゃいかな、と思うのですけどね。
こちらは母が30年ほど前にランスで買ってきたティン缶です。(改めてみるとすごく汚れてる)
中身はたぶんガレットだったと思うのですが、当時小学生だった私は全く覚えていません。
今は端切れ入れに・・・
ビゴーでも同じ物が売っています。
ブルターニュと言えば有名なのは塩。
「ゲランドの塩」は近所のスーパーでも買えるくらいなじみの深い物になりましたよね。
普通、フランスのお菓子は無塩バターを使って作るのですが(お菓子なら何でもそうでしょうけど)、この地方は有塩バターを使ってお菓子を焼くのです。
料理の味付けも有塩バターのみ。
塩気が素材のうまみを上手に引き立てるそうです。
私の中で今ブームなのは塩キャラメル。
見れば必ず買って帰ります。
コンビニでも買えます(森永です)
生もありますが、アイスみたいに溶けてしまいました。
日本の物はあからさまにしょっぱいわけではないけれど、より甘いような・・・
フランスの物は別物。
こくがあります。そして柔らかい。
キャラメルそのものの味が違うのでしょう。
乳製品だって違うのですから当然です。
(だってフランスの牛って日本の牛と顔が違うもん)
塩キャラメル、菓子工房でも作ってくれないかしら、と聞いてみました。
「う・・・ん・・キャラメルの配合はわかるけど・・・」
よその真似してもだめだけど、ブームに乗ってもいいかな、たまには。
本音は私が好きな物だからちょっと食べてみたかったのでした(笑)